上達するパン作りの「考え方」by BAKE FIRST

知っておくだけでパン作りが上達する「考え方」のコツをご紹介します!

いつもより生地が硬い?水を加えるタイミングと加え方

こんにちは!BAKE FIRSTです(・ω・)ノシ
今回の授業は「生地が硬い!?水を加える最適なタイミングは?」について。

 

使う粉によって水を吸う能力って大きく変わります。
それも、同じ「強力粉」と謳われるものの間でも差があります。
含有するグリアジン・グルテニンの量の違いで生成されるグルテン量が異なるからでもあるし、でんぷんはアミロースが多いのか少ないのかによっても変わるし、でんぷんの損傷具合によっても変わる。
全く同じタンパク質量が表示されていても、同じ生地が出来るとは限らないのです。

 

「普段より生地が硬いなぁ、水を足そうかな?」
そう思った時に、どのタイミングでどれくらい水を足せばいいのか、迷う方もおられるでしょう。

 

水を足すタイミングは、できれば早い方が理論上は良いです。
とは言えそれは、いつもと同じレシピで作ってるのに「なんかいつもと違うなぁ」と感じる場合であれば安全だけど、初めて作るレシピではオススメできません。
というのも、油脂を入れる前は硬い生地感だけど、油脂を入れた後でちょうど良い柔らかさになる、そんなパンも中にはあるからです。(代表的なものでバターロールなど)
あるいは、そもそも硬い生地であることが正解なレシピだって中にはある。(セミハード系に多い)
そもそも正解を知らないうちにただ硬く感じるからという理由で水を加えてしまうのは失敗の元です。

 

そして、何回も作ったことがあってコネ始め段階の生地感も熟知していればいいけど、そこまで体で覚えてるレシピでも無いのであれば、最悪油脂を加えてある程度混ざった後に「やっぱり少し足そう」の方が安全です。
もちろんこれだと「バシナージュ」というまた異なる製法をやっていることになるため、最初から水を全て入れるのと全く同じ生地になるわけではありませんが、ほんの1〜2%程度の調整ならそこまで大きな差が無いのも事実。
手ごねだと水を注ぎながら捏ねるというのは出来ないから、加えて捏ねて加えて捏ねて…と調整するしかありません。
一回に加える量が多すぎると急に生地がベチャベチャになりすぎるので、1%程度ずつで少しずつ調整しましょう。
本当は霧吹きを使うのが一番安全です。霧吹きワンプッシュで何グラムの水が出るのかを事前に把握しておくと良いでしょう☝️

 

今回の授業はここまで!