こんにちは!BAKE FIRSTです(・ω・)ノシ
今回の授業は、「目的のない粉のブレンドはしない方がマシ」について。
パン作りにおいて複数の粉をブレンドするのって、なんだか本格的な感じがしますよね😊
街のベーカリーなんかでも「4種類の小麦粉をブレンドしたバゲット!」なんて言われると「どんなに美味しいんだろう!?」と期待してしまいます。
バゲットは素材の風味を表現するのも、発酵風味を表現するのも、どちらにおいても粉の選択が大きな影響を及ぼします。
素材の風味はわかりやすいですね、粉以外に風味の元となる材料を使わないわけですから(酵母は置いといて)。
でも、発酵風味にも影響を与えるのはなぜか?
というと、粉にどれだけ「酵素」が残っているかが生地の熟成度合いに直結するからです。
熟成で糖分が生成されればそれが発酵に必要なエサになりますし、熟成速度が発酵速度に負けなければ程よく糖分が残り自然な甘味のバゲットが出来ます。
けれども、酵素が多い粉ばかり使うと生地はダレやすく扱いづらい。
だからこそ、扱いやすい粉と、香りの良い粉をいくつか厳選して、良い塩梅でブレンドするのです。食感のコントロールもする。
ハード系はこのように香り・食感・発酵すべてに関わるブレンドですが…
例えばソフト系の惣菜パンは使う具材が主役であり、かつ風味もその具材の主張がとっても強いため、フランスパン生地を使っているような場合でもなければ、生地の「小麦の香り」はあまり期待できません。
ソフト系ってだけで粉の変化による差が縮まる上、具材まであるわけですから☝️
砂糖を添加するから熟成でわざわざ糖分を生成する必要性も少ない。
効果をしっかり実感できる点といえば食感のコントロールくらいです。
香りの良い粉って基本的に値段も高いですから、食感くらいしか表現できないのであればわざわざ高い粉を使わず安い薄力粉で調整するのが無難です🤔
もし、惣菜パンでも粉の複雑なブレンドが活きるのだとしたら、「4種類の小麦粉をブレンドした特製コロッケパン!」という謳い文句の商品が巷にあってもおかしくないけど、そんなの見たことないですよね😮
期待するほど効果が出ないから誰もやらない、と言えるでしょう。
また、場合によっては香りが良い粉って酵素活性もかなり強い場合があるから、そんな粉をソフト系のパンに使っちゃうと、生地がすぐダレてベタつくわ膨らみ悪くなるわでデメリットが多く出る恐れもあります。
なので、ごく一般的な惣菜パンや菓子パンを作るにあたっては、ごくごく標準的な粉でブレンドするのが最も無難だと言えるでしょう。その方が値段も安く済みますし😊
今回の授業はここまで!