上達するパン作りの「考え方」by BAKE FIRST(製パン科学研究家)

知っておくだけでパン作りが上達する「考え方」のコツをご紹介します!

【レシピ】焼きたてにレモンの香りが”フワッ!”とあふれる‼ マリトッツォ・シトロン【クリームチーズ入りブリオッシュ生地使用】

未だ衰えることのないマリトッツォ・ブーム。

そもそも日本でマリトッツォが流行しだしたのも、とあるパン屋さんでピークタイムをずらすために、午後のオススメ商品としてマリトッツォを導入・SNSで宣伝したことがキッカケだそうですね。

ある意味、コロナ禍が生んだブームの一つと言えそうです。だからこそ、コロナ禍が収まらない今現在でもマリトッツォが人気なのでしょうか?

よくわからないけれど、とにかく私のブログ記事でもマリトッツォについてのページのアクセス数がダントツであることは間違いありません。

なので、さすがにもっとプレミアムなマリトッツォのレシピを紹介しなければ申し訳ないなと思いましたので、今回はすりおろしレモン皮とクリームチーズを生地に混ぜ込んだブリオッシュ生地を使ってマリトッツォを作ってみました。

既製品のレモンピールを生地に混ぜ込むのと違い、自家製ですりおろしたレモン皮を使うと焼き上がりにフレッシュなレモンの香りが溢れて絶品です。

また、レモンの香りとクリームチーズの酸味の相性は抜群で、ブリオッシュの濃厚さに爽やかな味わいが付加され食べやすいです。マリトッツォに使えばその効果が更に発揮できるでしょう。

とっても気品ある一品に仕上がりますので、ぜひ一度作ってみてはいかがですか?

 

~~材料はこちら~~

配合(60g×6個分)

材料 BP(%) 重量(g)
強力粉(カメリヤなど) 100  150
てんさい糖 8 12
食塩 2 3
セミドライイースト金 1.4 2.1
クリームチーズ 20 30
全卵 30 45
牛乳 38 57
無塩バター 40 60
レモン皮すりおろし 5.3 8
合計 244.7 367.1

ホイップクリームの材料

生クリーム…400ml

グラニュー糖…30g

バニラエッセンス…適量(お好みで。10~20滴くらい?)

 

※その他の材料

溶き卵(ツヤ出し用)…適量

レモン皮すりおろし(仕上げ用)…適量

粉糖(仕上げ用)…適量

 

~~レシピの意図と注意点~~

配合の意図

  • 配合中の砂糖は白砂糖でもOKです。なぜてんさい糖かというと、私が白砂糖を極力避けなければならない事情が出来たからです…(笑)
  • クリームチーズとバターを併用することで、ブリオッシュ生地に練りこむ油脂の量を格段にアップさせることができます
  • 本レシピの分量では、レモン皮はレモン1/2個分よりも少ない程度です。1個まるまる使い切りたい場合は2倍量にして作ってみましょう。
  • フレッシュな香りを最大限に引き出すために、ストレート法を採用。夏場どうしても生地温度が高くなりすぎるようであれば、一次発酵を30分に短縮し、パンチ後は平らに伸ばしてバットに移し一晩冷蔵熟成させてもいいでしょう。

工程の意図と注意点

  • 捏ね上げ温度が高くなってしまうと生地から油脂が溶けだしてしまう恐れがあるため、低めの温度になるようバターなども冷たい状態のままでOKです(捏ね上げ温度が25℃くらいには収まるようにするとベスト)。その代わり、細かく切っておくと生地に混ざりやすくなります。
  • 香りが命ですので、レモン皮すりおろしは作り置きせず、おろしたてを使うことをおすすめします。
  • 油脂の多い配合のため、このレシピにおいては電子レンジの発酵モードを完全には使わないことをおすすめします。最初の5分だけ発酵モードで庫内温度と湿度を最低限確保したら、あとはオフにするなどで調整するといいでしょう。

~~作り方はこちら~~

計量・下処理

おろし器

  • おろし器でレモン皮をすりおろしておく。仕上げでも少量使うため余分にすりおろしてOK。
  • 卵と牛乳、クリームチーズ、無塩バターはよく冷やしておく。夏場であれば粉も冷やしておくとGood。

ミキシング

  1. 無塩バター・レモン皮以外の材料をケースに入れて、こねモードで15分ミキシング。
  2. 無塩バターを加えて再度15分ミキシング。
  3. すりおろしたレモン皮を加えて全体に均一に混ぜる。HBで数分混ぜても、手で切り混ぜてもOK。

※手ごねの場合も手順は同様に、先ずバターとレモン以外の材料で捏ねて生地を作り、表面にある程度滑らかさが出てきたらバターを加えてしっかり捏ねます。

 グルテンチェックで薄く伸ばして指紋が透ける膜がよく出来る程度まで生地を完成させます。

 最後にレモン皮を加えて均一に混ぜます。

一次発酵・分割丸め・ベンチタイム

  1. 27℃以下の温度で60分寝かせる(一次発酵)。捏ね上げ温度が28℃以上になっている場合は一旦ラップをせずに冷蔵庫で数分寝かせて生地を締めるといいでしょう。
    生地が程よく冷えることで油脂の溶け出しを防げるだけでなく、その後の作業もやりやすくなります。
  2. 生地を作業台に出して、手のひらでしっかりガスを抜いて三つ折りし、さらによく叩いて90度違う方向から三つ折りをする(強めのパンチ)。
  3. 30分再発酵させる。
  4. 手粉を程よく作業台と生地に使い、1個60gに分割する。
  5. 生地の表面を張らせるように丸める。
  6. 15分休ませる(ベンチタイム)。手の温度によって生地温度が高くなり柔らかくなってしまった場合は、ここでもラップをせずに冷蔵庫で休ませると程よく生地が締まって扱いやすくなります

成型・二次発酵

  1. 手のひらで押さえて軽くガスを抜く。
  2. 生地をしっかり丸めなおす。表面で生地切れが起きない程度までしっかりとハリを持たせる。
  3. 天板に並べて30度以下の温度で50分寝かせる(二次発酵)。二倍の大きさになり、天板を揺らしたときに生地がプルンプルンと揺れるくらいになっていればOK。

焼成前加工・焼成

  1. オーブンを事前に210℃に予熱しておく。
  2. 生地の表面に溶き卵を塗る。事前に表面を扇風機などで乾かしておくと塗りやすい上に焼き上がりもキレイになります。
  3. 210℃で10分焼成。
  4. 焼きあがったらケーキクーラーなどの上でしっかり冷ます。

    クリームチーズブリオッシュ焼き上がり

仕上げ

ホイップクリームの仕込み
  1. ボウルに生クリームとグラニュー糖、バニラエッセンスを入れる。
  2. ハンドミキサーでよく泡立てる。ツノがしっかり立ち模様が残る程度まで(9分立て)。
組み立て
  1. しっかり冷ましたパンをパンナイフで真横にカットする。端のほうを少し残して完全には切り離さない
  2. 手にパンをもってホイップクリームをたっぷりのせていく。パンのつなぎ目の部分よりも外側の部分により多くのせる意識でやると形がつくりやすいです
  3. 表面をすりきってクリームをならし、仕上げにレモン皮すりおろしをクリーム表面にパラパラふりかけ、粉糖を茶こしなどでパン全体にふりかける。

※レモン皮すりおろしをホイップクリームに混ぜ込んで、ほんのりレモン香るクリームとして使ってもいいでしょう。お好みでお好きな方法をチョイスしてください。

まとめ

油脂の多い配合で生地がデロデロになりがちで、パン作りの難易度としてはちょっと高めのブリオッシュですが、ご家庭でのパン作りの量だからこそできる即席冷却締め法によって、当日焼きでも簡単に扱うことができるレシピとなっております。

焼き上がりのレモンの香りに感動すること間違いなしの一品ですので、ぜひ一度お試しください!

以上、レモン香るクリームチーズブリオッシュで作る マリトッツォ・シトロンのレシピ紹介でした!

 

 

byなおちゃん

 

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