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ドライイーストがしっかり溶けずにパン生地にぶつぶつが…そんなお困りありませんか?
ドライイーストは粉に直接混ぜて使えるタイプでも、実は先に溶かして使わなければいけない場合があります。
パン作りの失敗を減らすために、ドライイーストの正しい使い方を学んでおきましょう。
※ここではスーパーでも入手できる「インスタントドライイースト」タイプの使い方について解説します。予備発酵が必要な本来の「ドライイースト」タイプは全くの別物ですので、別の記事で取り上げます。
ドライイーストを先に溶かす必要があるパン
牛乳・卵などを使うパン
水と比べて牛乳や卵はイーストが非常に溶けにくいです。
そのため、牛乳仕込みのパン・オ・レや卵を多く使うブリオッシュなどでは捏ね上げてもイースト粒のぶつぶつが残ってしまう場合が多いです。
特にブリオッシュはバターを多く使う分、意外と吸水量が少ないので事前にイーストを溶かす必要があります。
水分量の少ないパン
ベーグルのように水分量が少ないパンの場合もイーストを先に溶かす必要があります。
イーストが完全に溶け切る前に粉が水を全て吸いきってしまうことで、溶けるために必要な水分がなくなってしまうのです。
捏ね時間が短いパン
事前にイーストを溶かす必要のない配合であっても、捏ね時間が短いレシピにおいてはイーストを先に溶かしておく必要があります。
特に「捏ねない」レシピだと、イーストが溶けきるために必要な混捏が出来ないため、イースト粒が溶け残る可能性が非常に高いです。
イーストだけでなく、砂糖や塩などの材料も混ざり具合が不均一になるため事前に溶かすことをオススメします。
高加水など生地が緩いパン
水分量が多くユルユルな柔らかい生地の場合、ミキシング時に生地に与えられる圧力が弱まってしまうため、特にインスタントドライイーストのように細かい顆粒状のものは生地に馴染まず溶け残ってしまう可能性が高いです。
ドライイーストの溶かし方
- 仕込み水(又は牛乳)に均一にふりかける。
- スグに混ぜず数秒待つことでイーストがふやけて混ざりやすくなる。
- ホイッパーなどでよくかき混ぜる。
卵を多く使うレシピの場合は、卵と水を混ぜ合わせる前に水の方にイーストを溶かした方が溶けやすいです。
また牛乳を使う場合は水よりも溶けにくいので気持ち長く待ってからかき混ぜた方がいいです。
数秒待つ手順を踏んでいればイーストはある程度ふやけているはずなので、少し粒が残っているように見えても問題ありません。その後の捏ねでイーストは馴染みます。
イースト後入れレシピは要注意!?
フランスパンなどのハード系のレシピの中には、イーストを粉にも水にも混ぜずに後から加える製法のものが多いです。
ですがこの製法だと最初から粉に混ぜて使用するパターンよりも更に溶けにくいため注意と工夫が必要です。
イーストを後入れする理由
そもそもなぜハード系のレシピでイーストを後入れするのか?
それは、イーストを入れるより前に生地の熟成をある程度進めておきたいからです。
フランスパンなどのハード系のパンは砂糖を使いません。
発酵に必要な糖分は生地の熟成によって生じる麦芽糖に頼るしかありません。
熟成は生地中のでんぷんが酵素により分解されて進みます。
イーストを最初から入れてしまうと、糖分が生成されたそばからどんどん消費されてしまうので、最終的に残存する糖分量が少なくなってしまいます。
結果、甘味が極端に薄いパンになってしまう。
イーストを入れる前に粉と水(とモルト)を混ぜて数十分寝かせる「オートリーズ」を設けることで、麦芽糖を事前準備することが可能となり、発酵に必要な糖分が枯渇することもパンの甘味が減少することも防ぐことができるのです。
イースト後入れでも生地にぶつぶつを残さない方法
インスタントドライイーストは生地にそのまま混ぜようとすると溶け残る確率がかなり高いです。
なので、上記のようなオートリーズを設ける製法で作るのであれば、このような手法を使うことをオススメします。
- 粉・水(・モルト)を混ぜ合わせる。
- イーストを生地に万遍なく振りかける。
- 霧吹きで軽く湿らせる。
- レシピ通りオートリーズをとる。
このやり方ならオートリーズの間にイーストがしっかりふやけてくれるおかげで、次の本捏ねでイーストが生地と馴染んで溶け残りを避けることができます。
「予備発酵不要」でも予備発酵した方が良い?
インスタントドライイーストは本来「予備発酵不要」です。
それでも中には「常に予備発酵させて使った方がいい」と言う人もまれにいます。
ですが、目的を考えず何でもかんでも予備発酵させて使うことはオススメしません。
場合によってはそれが悪い方向へ行ってしまう可能性も考えられるからです。
こちらの動画でその理由を詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。