最強力粉の使い道は?手ごねでも100%使いこなす方法

こんにちは!BAKE FIRSTです(・ω・)ノシ
今回の授業は「最強力粉の使い道は?手ごねでも力を発揮できる使い方」について。

 

スーパーキングやゴールデンヨットのように、グルテン量のかなり多い最強力粉は、それ100%で生地を作ると手ごねでは十分に捏ねるのは至難の業です🙁
それは、グルテン量が多いほどより強く長いミキシングが必要になるから。
こね不十分だと生地はかえって膨らみにくくなります。

なので、基本的なストレート法で作るのはオススメできません。

 

でも、それはあくまで基本の話。
お家で手ごねパン作りをする場合であっても最強力粉のパワーを十分に発揮できる使い方はあります。

 

それは中種法
まず、中種法ってどんな製法か答えられますか?
「ストレート法よりも老化が遅くてふわふわで風味がいい」
みたいな解答を思い付いたなら、実はそれ誤解をされてるのでこちらの動画でその誤解を解いて下さい。


www.youtube.com


まぁ、どこの教科書も「中種4時間発酵」が大前提で記載されてるのにそこを強調しないから、誤解が広まるのも無理はないです…😖

では、中種法についての予備知識がある前提で話を進めていきますね。
中種法の一番のメリットは「中種を放置している間にグルテン酸化により結合が進むこと」です。
簡単に言えば、放置している間にも骨格がどんどん繋がっていくのです。
もちろん、幾重にも折り重ねる動作を行なっていないからこの時はまだキメがかなり粗い状態ですが。

 

本来ミキシングという時間は、
①まず生地を均一に混ぜて
②生地に酸素を混入させてグルテンの酸化を促進させながら
③幾重にも折り重ねキメを細かくしていく
このような行為を行うものです。
これの②だけは生地を放置することでも進めることができる。その結果、本捏ねでは主に①と③だけやれば良い。それを利用したのが中種法です。
それだけでもコネ時間はそれなりに短縮できるというわけです。
手ごねで最強力粉を使うなら、中種法を採用してようやくそれなりに捏ねられるかなってぐらいです。
中種法といってもその発酵時間はいろいろですが、やはり発酵時間長いほうがより効果は大きいでしょう。
それでも粉量多いとやっぱり大変だから、総粉150gぐらいのレシピで作るのが一番良いですね。350gなんてだいぶ厳しい。
あと、手ごねで中種法をやるなら、一般的な教科書に載ってるような硬めの生地にするよりも、もう少し柔らかい中種にした方が本捏ねしやすいです。
教科書だと中種は粉10:水5の割合で硬いけど、手ごねなら10:6は最低でも必要かな。

 

他にもコネ時間を短縮する方法はいくつかあるけど、中種法が一番ラクだし効果的だと思います。

 

続いて最強力粉の使い道ですが、みなさんどうお考えでしょう?
「カメリヤだと膨らみが弱いから、よく膨らむと噂のスーパーキングを買ってみた!」
もしこのようにお考えの場合、そもそもカメリヤですら十分に良い生地を作れていないかもしれません。
カメリヤは普通に良い粉ですからね😊

 

普通に良いパン作りたいだけならカメリヤで十分。
じゃあ、最強力粉はどんな事に使うといいのか?


それは「膨らみを阻害するような材料・製法を採用する時に、そのマイナスを補う目的」で使うと効果的です。
例えば
・くるみやレーズンなど大物具材を練り込むパン
・湯種を使うパン
・米粉をブレンドするパン
この辺りはどんなに良い生地作ってもベーシックなものに比べたらどうしても膨らみが劣ります。なのでその分を最強力粉で補ってやればプラマイ0です。
最強力粉100%で作るのか、強力粉とブレンドするのか、その辺りは実際に作ってみて自分の思い描く膨らみや食感に近い値を探りましょう。

 

今回の授業はここまで!