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こんにちは!製パン科学研究家の"BAKE FIRST"です(・ω・)ノシ
パンを手ごねで作る場合、正しいやり方を知らずに作るとレシピ通り上手く作れないことが多いのですが、良い生地作りに必要な基礎知識を解説している本やサイトは意外と少ないです。
ですが、正しいやり方とポイントをおさえれば、手ごねでもパン屋レベルの生地を作ることが可能となります!
今回はパン作りにおける手ごねの正しいやり方とポイントを、製パン科学の観点から徹底解説します。
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ふわふわパンを作るために!手ごねのポイント
パン屋レベルのふわふわパンになるパン生地を作るために重要なのは、生地に酸素を取り込むことです。
「え、なんで酸素!?」
って思いましたか?
皆さん意外と知らないのですが、これは科学的にとても重要なポイントです。
酸素を生地に取り込むことの重要性について納得した上で手ごねにチャレンジしていただきたいので、まずはその理由について解説させていただきます。
生地を強くする"酸素"
日清製粉中央研究所の研究によると、小麦粉生地を酸素がある環境と無い環境で捏ね比べたところ、酸素が無い環境では生地の発達がほとんど見られなかったとのこと。
では、なぜ酸素の有無が生地の発達に影響するのか?
それは、小麦粉生地の発達はグルテンが酸化することによって進むからです。
生地を捏ね進めたり長時間寝かせることで、
「生地が繋がってくる」
という表現を聞いたことがありませんか?
これはグルテンが酸化することによってより複雑な結合が多数生まれることで、文字通り分子レベルで生地が繋がってくるからです。
グルテンについての基本的な知識や、グルテン酸化のより詳しい解説はこちらの記事をご覧ください。
捏ね方の良し悪しがパンの出来栄えを左右する!
「とにかく長時間捏ねていれば、いずれは良い生地になるでしょ?」
と思う方も多いようですが、これは大きな間違いです。
良くない捏ね方をしている限りは1時間捏ね続けても良い生地にはなりません。
逆に良い捏ね方なら20分以内でミキシングが終わります。もっと短い時間で生地が完成することだってあります。
こちらの動画で良い捏ね方と悪い捏ね方で作ったパンをそれぞれ比較しています。捏ね方の重要性がわかるのでぜひ参考にしてください。
正しい手ごねのやり方とコツ
ここでは騒音が出せない集合住宅でも良い生地が作れる「ズリっと捏ね」について解説します。
文章で解説するより動画で見た方が早いので、こちらの動画をご覧ください。
手首を痛める!?間違ったやり方に注意
世の中にある手ごね解説の中には、手首を痛めてしまいそうな危険な捏ね方を見せているものもあります。
手ごねで手首を痛めた経験のある方や手ごねの後に手首が疲れてしまっている方は、こちらの動画で間違ったやり方をしていないかご確認ください。
手首を痛める捏ね方してませんか?手ごねの正しいコツを見直して安全に楽しみましょう! - YouTube
「叩き捏ね」は無くても良いの?
「叩き捏ね」はラクに良い生地を作れるやり方ではありますが、必須ではありません。
そもそも叩き捏ねはミキシングの後半、ある程度生地がまとまってきてからでないと出来ません。
なので、叩きごねをやるにしてもそれまでの捏ねを正しい捏ね方で行うに越したことは無いのです。
とはいえ、ズリっと捏ねの欠点は"大きな生地だと捏ねるのが大変"という点です。
生地量250gまでならズリっと捏ねだけで対応できますが、例えば粉量500gといった大量の生地だとズリっと捏ねだけではかなり大変です。そんな時は叩きごねを交える方が体力的にラクになります。
もし騒音問題が気にならないのであれば、ご自由に叩き捏ねも併用してください。
ただし、叩きごねにも正しいやり方と間違ったやり方があります。間違ったやり方では良い生地は絶対に出来ませんので、こちらの動画で正しいやり方をご確認ください。
本当に良い生地を作る”叩き捏ね”のコツ!ベタつく生地もへっちゃら♪【初心者必見】 - YouTube
まとめ
手ごねパン作りの醍醐味であり、パンの出来栄えを大きく左右する重要な工程です。
正しいやり方をマスターすれば、手作りとは信じてもらえないようなふわふわパンを作ることも可能です。
ぜひご家族やご友人をアッと驚かせるようなパンを作ってみてください!
2023/05/24
by BAKE FIRST(製パン科学研究家)